片思い経由、恋愛行き


神様。


今の言葉は、真実なのでしょうか。



達也と付き合っていない。


俺にはそう聞こえたのですが…




「何を勘違いしたのか、あの日、駅でそう言っていたよね」


「……」



…勘違い。



話がよく見えない。





わざわざ時間を変えて違うバスに乗ったり、1つ前の停留所で降りたり…



それって、俺を避けて達也と会っていたんじゃないのか?



俺の知らないどこかで、達也とうまくいっていたんじゃないのか…?





「まぁでも…もし本当にそう見えていたんだったら、大成功なんだけどね。ふふふ」



未だに理解できていない俺に、彼女は更にわけのわからないことを言う。



いたずらっ子のようににっこり笑って、言葉を続けた。
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