片思い経由、恋愛行き


ふと体が軽くなったと思えば。



…兄貴はもうすでに俺から離れていた。




「そのうち分かるんじゃね?」



そう言いながら、ソファの背もたれにかかった上着を手に取る。



「じゃ、俺は仕事に行ってくるわ」



なんて言って笑い、さっさと部屋から出て行ってしまった。




…マジで意味わかんねぇ!


瑞樹を傷つけておいて、何なんだあの態度は…!!



俺が何を知らないっていうんだよ…!?





床に寝転がったまま、憎しみを込めて拳を握る。


〜♪


俺の気持ちとは裏腹に、軽快なメロディがポケットの中で突然鳴った。
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