片思い経由、恋愛行き
……そういうことかよ。
送られてきたメールに目を通した瞬間、全てが分かった。
瑞樹からの報告の文章。
そこには、俺たちの知らなかった、成海サンの陰謀が書かれていた。
…相変わらず好かねぇ女だな。
兄貴を使って瑞樹を振り回すなんて、みんなが許しても俺が許さねぇ。
兄貴もバカだ。
本当はあのまま自分のモノにしたかっただろうに、お人好しが働いたか。
なんだか居た堪れない気持ちに駆られながらも、もうどうすることもできない。
部屋の中でたった1人、不貞腐れながらその場に座った。