片思い経由、恋愛行き


「…べ、別に俺は…課題を見せてもらおうかと思って…」



そう言って、さっと何かを隠した彼。



手を後ろに回して、わたしからは見えないようにしている。




…でもごめんなさい、見えてます。



コンビニの袋に入った何か。



きっと、瑞樹くんのために買った飲み物なんだろうね。





「…ふふふっ」



思わず笑みがこぼれてしまった。



はっとして口を塞ぐも、すでに遅し。



目の前の人から睨みをきかされてしまった。
< 264 / 290 >

この作品をシェア

pagetop