片思い経由、恋愛行き
「…べ、別に俺は…課題を見せてもらおうかと思って…」
そう言って、さっと何かを隠した彼。
手を後ろに回して、わたしからは見えないようにしている。
…でもごめんなさい、見えてます。
コンビニの袋に入った何か。
きっと、瑞樹くんのために買った飲み物なんだろうね。
「…ふふふっ」
思わず笑みがこぼれてしまった。
はっとして口を塞ぐも、すでに遅し。
目の前の人から睨みをきかされてしまった。