片思い経由、恋愛行き
「あ、じゃああれは何だったんだ?…えっと…その成海サンって子が毎朝見つめてるっていう、反対車線のバス」
「…あー…?」
そう言えば、今日はそれについては何も考えていないや。
ただ話ができたことに舞い上がっていて、彼女の視線にまでは気が回っていなかった…
「…何だよ、そこが肝心だろうが」
郁也は再び呆れ顔。
軽く溜め息をついて頭をわしゃわしゃと掻いた。
「ったく…明日はちゃんときけよ?彼氏とか好きな人とか、ちゃんと調べておくんだぞ」
「えー……それはまだ早いだろ…」
いくら何でも友達になって3日目でそんな突っ込んだ話は…