片思い経由、恋愛行き
いろいろと罪悪感を感じていると、向こうの方から郁也が近づいてきた。
「瑞樹、注文」
態度は相変わらず。
「郁也…その態度、店長に怒られない?」
「どうせ今客は瑞樹たちだけだからな、苦情なんてこねぇ」
「……あぁ、そう」
…もういいや。
別に苦情なんて言うつもりないし、郁也にかしこまられるなんて調子狂う。
…成海さんは今だに気まずそうにしてるけど…
「で、注文まだ?」
若干イライラしているような表情で、郁也にきかれた。
「うーん、何でもいいんだけど…郁也のおすすめは?」
「ランチ」
「じゃあそれにする」
何でもよかったから、適当に頼んだ。
「はい、お子様ランチね」
「は!?違うって!」
「俺のおすすめにするって言っただろうが。お子様ランチは絶品だ」
「…俺、17歳…」
…まんまとハメられてしまった。
だけど俺に降り注ぐ郁也の鋭い視線に、これ以上は何も言えない…