天使がくれたもの(全編公開にします)
「久しぶ・・・」


舞は、元気な声でリビングに入ろうとした。そのとき・・・。


バシッ!!


目の前で、幹が拓馬の頬をビンタした。

緊迫した空気が、重く2人を包んでいく。


「・・・最低」


幹は鞄を持って、リビングを後にする。

すれ違うときも彼女は舞を見ることなく、スタスタと歩いていった。

怒ってるというよりも・・・悲しそうな横顔が、舞の目に深く焼きついていく。


「あ、舞・・・」


舞の姿に気がついた美衣子。彼女の声で周囲はいっせいに振り返る。
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