天使がくれたもの(全編公開にします)
何も知らない伸哉の一言に、3人の表情が一瞬で凍りつく。


「・・・え? なんか俺、変なことでも言うた?」


眉を動かし、3人の顔色を不思議そうにうかがう伸哉。

・・・沈黙が続く。


「別に。・・・いいんちゃう? 白浜・・・行こうよ!」


平静を装い、舞は明るくうなずいた。

不安そうな表情で、純子が視線を向けてくる。

視線に気づきながらも、それを無視して何もないように接する舞。

そんな彼女を、勇心は黙って横目で見つめていた。


「じゃあ冬休み、白浜に行こう!」

「まっ、待って! 白浜より、どっかほかも探せへん? ほら・・・雑誌とか見て探すのも、楽しみやん?」
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