天使がくれたもの(全編公開にします)
伸哉の出した決断に、純子はあせって意見する。


「いいやん、白浜で。白浜の雑誌見ようよ」


純子の気遣いを無視して、舞は意地でも話を進めた。

その後、純子はトイレに行く舞のあとを追いかけた。


「・・・あんた、白浜でいいんか?」


ぎゅっと舞の腕をつかむ。


「・・・なんで? だから言うたやん、ふられたっぽいって。・・・それにそのころには、アイツは岸和田に帰ってきてるから・・・白浜にはおらんよ」


まったく気にしてないフリを見せて、舞は笑っていた。



その日の夜、舞は本屋で買った白浜の雑誌を手にしていた

・・・ここにアイツはおるんや。
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