天使がくれたもの(全編公開にします)
「…ごめん」

「ええよ! 中途なことした自分が…悪いしな。まぁ……しゃあない。…俺そろそろ帰るわ、疲れたまってるし…家帰って爆睡しよかな」


はにかむような苦笑いで、彼は駐車場を後にした。

部屋に戻り、舞はベッドに倒れ込む。

待ち続けることのできなかった自分に、後悔の涙があふれ出す。

涙で顔がぐちゃぐちゃになりながらも、声を出して泣き叫ぶ。

もう戻せないと責めるように、時計は一秒一秒を刻んでいた。
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