天使がくれたもの(全編公開にします)
…舞の胸は、罪悪感でおおわれていく。

でも、声をかけることはできなかった。

ひどい態度をとってしまっただけに、今さらどう接すればいいのか…。

また、今自分を受け入れてくれている恵子たちを、敵に回す勇気など…舞にはなかった。

…そんなふうに後味の悪いまま、3学期は終わりを告げた。



短い春休みが終わり、舞は2年生になった。

クラス分けのプリントを手にし、舞は自分と…美衣子の名前を探した。

だが…美衣子の名前はなかった。

まさかと目を見開き、はしからはしまで何度も探すが…結果は同じ。

1年の終わりごろから、クラスに現れなくなっていた彼女。

目の前が、真っ暗になっていく。

…嘘や。

舞は、急いで1年のときの担任…中塚の元へ駆け寄った。
< 196 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop