天使がくれたもの(全編公開にします)
そんな彼女を、横目で気にかける幹。


「おっ、久しぶりやん。みんな、中におるで」


舞の姿に気がついた彼は、親指を立てて部屋を指さした。


「おまえ…1人で行くなや。危ない」


しかめっ面で、拓馬は幹の元へ歩いていく。


「…いや、また…今度来るわ」


舞は、ひきつった表情で2人に笑いかけた。

不思議そうな表情を浮かべる拓馬。


「あ…拓っ! 舞がコンビニ行くの…ついてきてくれるらしいし、部屋に戻っといて」


突然、幹は舞の腕を持って歩き出した。


「えっ、でもコイツ…帰るんちゃん?」


呼び止める拓馬。


「帰らんってば。ちゃんと2人で戻るよ。…久々に、女同士で話したいんやって!」


舞の意見など無視して、拓馬に答える彼女。

納得した様子で、彼は部屋に戻っていった。


「もう…ホンマ過保護。最近、1人で外歩かせてくれやんねん」


コンビニまで歩くなか、幸せそうにつぶやく彼女。
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