天使がくれたもの(全編公開にします)
「…って、今日はたまり場には行かんで?」


流されるまま歩く舞は、我に返り…声をかけた。

幹の表情から笑顔が消えていく。


「…何があったん? 前まで来てたのに…入らんと帰るとか変やんか」


彼女の問いかけに、舞は視線を地面に移した。





「…だから、最近舞は来んかったんかぁ」


カグに対して…いらだつ気持ちを、美衣子に八つ当たりしていたこと。

そして、彼女を1人にして追いつめ…人生をつぶしてしまったこと。

コンビニの駐車上に腰を下ろし、舞はすべてを幹に話した。


「…謝りたい。でも…今さら謝っても遅いし。それに…どんな顔して会えばええんか、わからん」


後悔したときには…遅い。

…舞の頬が、涙でぬれていく。


「…それだけが原因ちゃうと思うけど」


紙パックのジュースを一口飲み、幹は冷静にささやいた。
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