天使がくれたもの(全編公開にします)
「…え?」

「さぁ行こか!」


意味深な言葉に顔を上げる舞の隣で、立ちにくそうにおなかを支え…体を起こす幹。


「それやったらよけい…このままじゃあかんやろ? あたしは、その話…今が初耳やからなんとも言えやん。…でも、一言言うとく。このままで…ええわけないやろ?」


幹は、そっと片手を伸ばした。

舞は、優しく差し出された手に…ゆっくりと自分の手を重ねた。


「…あたしの今の幸せは、あんたらが守ってくれたんやから」


恐る恐る歩き出す彼女に、幹はそっとほほ笑んだ。





「そこで待っときっ」


そう言って、幹は階段を上がり…部屋に入っていった。

舞は、花壇に腰かけた。

…胸の中が、不安でいっぱいになっていく。
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