天使がくれたもの(全編公開にします)
「あかんって。…簡単に許さんといてや!」
彼女の優しさで、よけいに息をつまらせる。
美衣子は、舞の頬にあてた両手を離し…優しい瞳で小さく笑った。
「学校を辞めたこと気にしてんやろ?…舞のせいちゃうよ」
クスクスと笑いかける彼女を、舞は不安そうに見あげた。
「…ここっ」
彼女は、自分のおなかを指さした。
「え…?」
何がなんだか理解できず、舞は目をぱちくり開けた。
「…2月からおるんよ」
優しそうな表情で、おなかを眺め…ゆっくりと手をそえる彼女。
舞は驚いて声が出なかった。
「…テルオの?」
身を乗り出し問いかける舞に、彼女は幸せそうにうなずいた。
「だから、舞のせいじゃないねん。…それにな、今やっと普通に舞と話せてうれしいねんで。だから、謝るのはなし!」
そう言って、美衣子はにっこりとほほ笑んだ。
2人は、半年間のすき間をゆっくりと埋めるように笑い合った。
…でも“舞のせいじゃない”と言う彼女の言葉は、きっと自分を気遣ってのものだろうと…舞は思っていた。
学校を辞めることに対しての決断の1つに…きっと自分のことが入っていたに違いない。
舞は改めて、彼女の優しさを胸に感じた。
…こんな友達は、簡単にできない。
…出会えて本当に良かった、と。
彼女の優しさで、よけいに息をつまらせる。
美衣子は、舞の頬にあてた両手を離し…優しい瞳で小さく笑った。
「学校を辞めたこと気にしてんやろ?…舞のせいちゃうよ」
クスクスと笑いかける彼女を、舞は不安そうに見あげた。
「…ここっ」
彼女は、自分のおなかを指さした。
「え…?」
何がなんだか理解できず、舞は目をぱちくり開けた。
「…2月からおるんよ」
優しそうな表情で、おなかを眺め…ゆっくりと手をそえる彼女。
舞は驚いて声が出なかった。
「…テルオの?」
身を乗り出し問いかける舞に、彼女は幸せそうにうなずいた。
「だから、舞のせいじゃないねん。…それにな、今やっと普通に舞と話せてうれしいねんで。だから、謝るのはなし!」
そう言って、美衣子はにっこりとほほ笑んだ。
2人は、半年間のすき間をゆっくりと埋めるように笑い合った。
…でも“舞のせいじゃない”と言う彼女の言葉は、きっと自分を気遣ってのものだろうと…舞は思っていた。
学校を辞めることに対しての決断の1つに…きっと自分のことが入っていたに違いない。
舞は改めて、彼女の優しさを胸に感じた。
…こんな友達は、簡単にできない。
…出会えて本当に良かった、と。