天使がくれたもの(全編公開にします)
「言い出しにくかったのは、好きやったからやろ? テルオも、まだ好きらしいよ。よかったな」


普通に話したいのに、なぜか冷たい口調に変わってしまう。

舞は、この前の彼女と同じ態度の自分に気がついた。


「・・・ごめん、今なんかわかった。冷たくしたくなくても・・・冷たい言い方になってしまうんやな。・・・怒ってないよ、美衣子もまだ好きなんやろ? ・・・あたしも、ごめんな」


そんな優しい舞の声に、彼女は本当のことを打ち明ける。


『あたしな・・・謝らなあかんねん。2人がデートした日、あたし・・・自分のことしか考えてなくて、手遅れになりたくなくて・・・テルオに会いに行った。・・・ごめん。でも、もう遅いってふられたねん』
< 46 / 236 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop