天使がくれたもの(全編公開にします)
舞は、ツバをゴクリとのみ込んだ。

・・・いつも強気で、ひねくれた奴やのに。

あんなに、いつもバカなことしてる奴やのに。

・・・何があったん?

・・・なんで泣いてんの?

時計の針が止まったような感覚が、胸をしめつける。


「・・・・・・カグっ」


意外な彼の泣き顔に、戸惑いながら声をかける舞。


「・・・見んなっ!!」


彼は、顔を伏せて怒鳴り散らす。

どうしたらいいのかわからず・・・立ちつくす彼女に、カグは背中を向けた。
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