シークレットな極上LOVE
「あ~ん!サイアクよ~!」
部署に戻ると、美加が半泣き状態で資料を作っていた。
「どうしたの?」
あたしは、貰った指輪を、スーツのポケットへそっと入れた。
「さっき、電源を切ったでしょ?その時、作りかけの資料を、保存してなかったの!」
顔はパソコンに向けたまま、美加は眉間にシワを寄せて作っている。
「余計なモノを見てるからよ」
「だって~。気になるじゃん。それに、社長の本命って、他にいるみたいね?」
「えっ!?」
ま、まさか、あたしの事もバレた?
「学生時代に付き合ってた人。まあ、誰かのタレコミぽいから、信憑性は薄いけど」
学生時代に付き合ってた人?
それ、どういう事?