シークレットな極上LOVE


彰斗に、彼女がいたって不思議じゃない。


あたしだって、彼氏はいたもん。


だから、過去の事には、そんなにこだわらないつもり。


自分の過去も、ほじくり返されたくないから。


だけど、本命って何?


「ねえ、美加。それ、何のサイトで見たの?」


「う~ん?覚えてない。ネットサーフィンしてて、たまたま見つけたから」



そう言うと、資料作成に集中し始めた。


本命て何よ。


まさか、まだ隠されてる事があるの?


そんな風に疑い始めたら、キリがなさすぎる。


「社長って、春から就任したばかりだもんね。私たちには知らない事だらけね」


「う、うん…」


美加の言葉にハッとした。


そうよね。


あたしと彰斗も出会って間もなくて、知らない事はあって当然なんだ。


ポケットに忍ばせた指輪に触れて、自分に言い聞かせる。



信じていいよね。


本命の人も、信憑性薄いって言ってたし。


いいよね…?




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