シークレットな極上LOVE
そう言い残して、ビルに入る龍之介さんを、目で追う事さえ出来ずに、その場で立ち尽くした。
エンジのネクタイは、彰斗が頻繁につけていて、とても似合うって思ってた。
いつだったか、あたしが触ろうとしたら、触らせてくれなかったんだよね。
それに香水は、彰斗にピッタリの大人な香りで、あたしもとても好きな匂い。
それらと風香さんて人と、どういう関係があるっていうのよ。
そして、立ち直れなくなるくらいの事実って何…?
龍之介さんとの出会いが、これからすぐの未来を変える事になるなんて、知る由もなかった。
それに、知りたくなかった事実。
それも知る事になるなんて、想像できるわけがない…。