シークレットな極上LOVE
そう言いながら、あたしの左手を握った。
彰斗の手が震えている…。
「そっくりでさ。風香と出会った時に…」
「知ってる」
それまで黙って聞いていたあたしは、震える声で言った。
すると、彰斗は小さく笑ったのだった。
「そっか…。それも知っているのか…」
「だから、あたしに風香さんを重ねた?忘れる為に利用したんでしょ?」
そう言うと、彰斗は小さく頷いた。
その瞬間、あたしの中ですべてが崩れ去る。
握られた手からも、温もりは感じない。
「約7年。日本と外国で離れ離れだったんだけれど、それでも定期的に帰国をしていて、一週間でも半月でも、あいつはオレと一緒にいてくれたんだ」