シークレットな極上LOVE
未来への約束


――異例の株主総会!?


またまた、経済誌を賑わす文字が、大きく書かれている。


「はぁ…。凄かったわね株主総会。由依奈ってば、まるでお姫様みたい」


興奮が冷めていない美加は、仕事に手をつけずに経済誌を眺めていた。


「そ、そうかな…?ちょっと恥ずかしいけれどね」


そんな、あたしたちの間に割って入ってきたのは…、


「本当…。うっとりするわぁ…」


お局様だった。


「あっ、お坪根様!」


美加の言葉に、お局様は緩い表情から一変、いつもの厳しい顔に戻った。


「小川さん!その言い方は、やめなさいって言っているでしょ?私には“お局様”にしか聞こえないのよ」


「すいませぇん…。つい…」


小さくなった美加に、あたしは思わず吹き出した。




< 361 / 408 >

この作品をシェア

pagetop