シークレットな極上LOVE
――帰りの車の中で、一人上機嫌な彰斗…。
ハンドル操作も軽やかだ。
「由依奈、良かったな。オヤジたちに認めてもらえて」
「う、うん…」
あたしはまだ頭が呆然としていて、お許しを貰えた実感なんて、噛み締めている余裕がない。
「ねえ、パリの話って一体何なの?」
この質問に、彰斗はようやく事の重大さに気付いてくれたらしく、さっきまでの鼻歌をやめた。
「ごめん。まだ言ってなかったよな?」
「うん。だからさっきは、正直ビックリしたんだけど」
勝手に話が進んだ事は、さすがにムカッとする。
「いや、実はさ。パリの支社で大きなプロジェクトを抱える事になったんだよ」
ハンドルを握り、視線を真っすぐ向けたまま、話してくれた内容はこうだった。