シークレットな極上LOVE


――帰りの車の中で、一人上機嫌な彰斗…。


ハンドル操作も軽やかだ。


「由依奈、良かったな。オヤジたちに認めてもらえて」


「う、うん…」


あたしはまだ頭が呆然としていて、お許しを貰えた実感なんて、噛み締めている余裕がない。


「ねえ、パリの話って一体何なの?」


この質問に、彰斗はようやく事の重大さに気付いてくれたらしく、さっきまでの鼻歌をやめた。


「ごめん。まだ言ってなかったよな?」


「うん。だからさっきは、正直ビックリしたんだけど」


勝手に話が進んだ事は、さすがにムカッとする。


「いや、実はさ。パリの支社で大きなプロジェクトを抱える事になったんだよ」


ハンドルを握り、視線を真っすぐ向けたまま、話してくれた内容はこうだった。




< 379 / 408 >

この作品をシェア

pagetop