シークレットな極上LOVE


そんな頃、懐かしい人からの国際電話がかかってきた。


「由依奈~!そっちの生活はどう?」


「亜子さん!?」


日本を発つ前に、龍之介さんとの結婚式で話したきり…。


お互い忙しくて、電話やメールが出来なかったのだった。


それでも、彰斗と龍之介さんは連絡は取り合っているみたいだから、元気な事は知っていたけれど…。


「どうしたの亜子さん?久しぶりね。元気だった?」


出会った頃はうっとおしいと思っていたけれど、今やすっかり”友達”だ。


社長夫人の心得ってのを聞いていたりして、仲よくなっていた。


「う~ん。ちょっと報告があって…。そっちは夜よね?彰斗は帰ってきた?」


「ううん。まだ帰ってないけど。彰斗に用なの?それなら、直接電話した方が早いわよ?」


「違うの。由依奈に話があって…」


何だろう。


もったいぶっちゃって。


「実はね…、私。妊娠したんだぁ!」


「ええ~!!妊娠!?龍之介さんの?」


驚いたあたしは、とんでもなく失礼な事を言ってしまった。


「当たり前でしょ!!何言ってるのよ!!」


ムッとした口調で、亜子さんはそう言った。




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