シークレットな極上LOVE
「あたしに…?何でですか?」
ちょっとドキドキするけど、どこかで心にブレーキがかかる。
ほんの数時間一緒にいただけで、そんなに興味を持つもの?
そんな警戒心に気付いてか、彰斗さんは苦笑いをした。
「理屈なんてないよ。あれから、ちゃんと帰れたかなとか、普通に気になっただけ」
そう言うと、デスクに着き、パラパラと資料に目を通し始めた。
「ごめんな。呼び止めて。すぐに印鑑押すから、これ坪根課長に返してきて」
資料に目を落とす彰斗さんは、いつになく真剣な目をしてる。
時々、眉間にシワを寄せてるのは、中身に問題があるんだろうな。
あたしはデスクの前に立ち尽くしたまま、その光景を黙って見ていた。
さっきの言葉、可愛いげがなかった…?