シークレットな極上LOVE
「え?何でですか?」
振り向くと、少し心配顔な彰斗さんがいる。
「さっき、坪根さんに言ってたろ?」
「あ…。聞いてたんですか?」
「声をかけようとしたら、聞こえちゃったんだよ」
「別に、そんなに悪いわけじゃないんで…大丈夫です」
まさか、本当の事なんて言えないし。
一週間ぶりの再会が照れ臭いのか、それとも、自信がないのか、彰斗さんの顔をまともに見られない。
「由依奈ちゃん、何だか久しぶりな感じがするな?」
「そ、そうですね。彰斗さん、出張だったんですよね」
「うん。急遽、渡米しなくちゃいけなくなって…」
「そうですか…」
マズイ。
会話が続かない。