シークレットな極上LOVE
「お土産、渡したいし…」
「お土産?別にいいです。お気遣いなく…」
だから、可愛くないんだってば!
そんなあたしに、彰斗さんは戸惑っている。
「いや、そうじゃなくて。それは口実で…」
「彰斗さん…?」
社内で見る、キビキビとしたイメージとは違って、言葉もしどろもどろ。
「会いたくて、由依奈ちゃんに。もっと一緒にいたいんだ」
…変なの。
大企業の社長さんで、普段は全部で、何万という社員を抱えてる人なのに。
あたしを誘うのに、こんなパニくるわけ?
「分かりました。お言葉に甘えて…」
「良かった」
ホッとため息をつくように、彰斗さんは笑ったのだった。