シークレットな極上LOVE


「あれ?ない」


しばらく車を走らせて、着いた場所は、高台の夜景の見える場所だった。


「彰斗さん、何がないんですか?」


スーツのポケットや、カバンに手を突っ込み、眉間にシワを寄せている。


「由依奈ちゃんのお土産。あれ?忘れて来たのかな」


「あ、じゃあ、また改めて頂きますから」


「多分、玄関に忘れた。取りに帰ってもいいかな?」


「それは、構いませんけど。手間じゃないですか?」


「そんな事はないよ。ここから近いし、ちょっと家に寄るね」


彰斗さんはそう言って、車をUターンさせた。


そっか。


社内で渡せないよね。


「夜景はまた、今度行こう」


「は、はい」


これって、次の約束…?




< 90 / 408 >

この作品をシェア

pagetop