シークレットな極上LOVE
恋人同士
今日は、エンジのネクタイじゃないんだ…。
すると、彰斗さんは小さく笑った。
「今、言おうとしてた事、言われたな」
「え…?」
ネクタイを乱暴に取り、シャツの第一ボタンだけを外す。
「いいの?オレ、もう止められないよ?」
少し怖いくらい、彰斗さんは真顔だ。
「いいんです…。止められないのは、あたしも同じだから」
その瞬間、今までより一番強く、彰斗さんの唇が重なった。
冷静になれば、おかしい事は分かったのに…。
慣れた手つきを、怪しいと思うには、あたしはもうオトナだった。
むしろ、それを嬉しく思っちゃったから。
だから、気が付かなかったんだよね。
彰斗さんの本心も、社長という立場の本当の意味も…。