ねぇ、まこと。
ねぇ、まこと。
今でも“ふたりの出逢いは運命やった”と、信じててもいいよね?
声も姿も知らない、電波だけでつながる関係。
文面からにじみ出る人柄に、あたしはいつからか、特別な感情を抱き始めていた。
出会ってから10日目の日に、初めて約束を交わしたよね。
2つ仕事をしていたまことは、あたしに自由な時間をくれようとした。
仕事から仕事までの、たった15分を手に入れたくて、あたしは駅前で4時間半も待った。
突然の残業に追われながらも、あたしを気遣って、メールまで送ってくれる。