理沙、あれからどうしてるかな。

「今日会えないか?」


あらっ、裕太からメールがキテる。

「ごめん、私彼氏できたから。」


彼氏なんて、いつの間にできたんだ。


理沙はもう別の男のものか…
ぐずぐずしてる間に取られちまったな。
好きだったのに。

これだからいけないんだ、いつも肝心なところでもっていかれる。
俺ってダメな男…



ピピピっ

さき
「今大丈夫?」

「大丈夫って?」

プルルルーー

もしもし

裕太、あのさ最近ゆかと会った?

ゆかならこの前街でばったり会ったよ。 それがどうかした?

なんかさぁ、ゆか、あんたに惚れてるらしいよ。

えっ…

いつも裕太の事ばっかしゃべってて。
顔もタイプなんだって、裕太にデート断られたって落ち込んでてさぁ、デートしてあげてくんないかなぁ。
裕太の事めっちゃ好きみたいなんだ。


あっそうなんだ。

とにかくゆかとあってやってよ。
じゃ



ゆか、か。

今は、誰とも会いたくなんてないんだが。

どうしよう、俺、あんなタイプ苦手だし。 俺に惚れてる? 俺そんなにモテるタイプじゃないし。

えー、まじかよ。
こんなの初めて。


でも、
悪い気しない。




あれま、裕太。
ゆかの作戦にまんまとハマったか。

面倒だが、ゆかのとこに行くしかないのかなぁ。
裕太のところに行ってアドバイスするほうが楽でいいのに。
よりによってなんで悪女?


裕太が、騙されない強いやつだったらいいんだけど。


しょうがない、行こう。
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