*~○みるく♡きゃんでぃ●~*
俺は工藤俊(くどうしゅん)。
ごくごく普通の、その辺に暮らしてる男子中学生。
学校一のイケメンだとかなんだとかで。
何かと周りには女子だらけ。
嫌なくらいの甘ったるい声で呼ばれて。
身震いするほどの女嫌い。
だから、
女子たちはかえって
「俊君を認めさせよう!!」
と開き直ってくっついてくる。
で。
今は学校帰り………
俺の前後左右が女子であふれかえってる。
「俊君、ケーキ作ってきたの♪たべてぇ」
「俊君、デート行きたい!!」
「俊!愛してるよぉ♡」
「ホテル行きたいなぁ」
とか。
口々に言ってくる。
さすがに最後に言われたのには驚きを隠せなかったが。
「俊!俊!俊!俊!」
変な俊コール。
もう、面倒だ、やめてくれ。
バンッ
と家の中に転がり込み、慌てて鍵を閉める。
「俊!!開けて⁉⁉」
「あたしだけ入れて!!」
「ねぇ!俊⁉⁉聞いてるの?返事してよぉ!!!!!!」
女子たちの狂った声。
耳を貫くような悲鳴に似た声。
もう許してくれ。