*~○みるく♡きゃんでぃ●~*
珍しく、今日は食卓が豪華。
というか、いつものあたしの食事が
微妙すぎたんだろうけど。

「俊君、料理じょうずなの??」

「一応、母さん、仕事でいっつも遅いからさ…。
あ、わりぃ。」

俊君にはお母さんが出て行ったことも教えた。
ずっと家にいたことも。
友達なんていないことも
学校行ってないけど喜ばしいことがあった。
それは、あたしと俊君はどうやら同い年みたいだ。
あたしの母子手帳や通帳、保険証の生年月日は
なんと俊君と同じ年だった。

「ううん、気にしないで??気にされるのも
余計になんか…」

「そっか、わかった。」

二人で箸をすすめた。
から揚げは俊君は脂っこくて
あたしのはカロリー低めらしい。

「女の子は太るとか痩せるとか
気にするから!」って言ってる俊君。

「でも、みるくは痩せているな!!」

それがほめ言葉だとあたしなりに解釈。

うれしかった。
ごく普通のことだと思うけど
あたしにとっては何よりの幸せ。
誰かとご飯を食べる。

それは、あたしがずっと願っていたこと。
本当はお母さんと食べたかったけど。
でも、俊君でいい。
ううん、俊君が、いいの。

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