キャンディよりも甘く~わんこ彼氏とホワイトデー~
「ミクロの癖に!」
「何よ!わんこに言われたくないし!!」
まだ続いてる言い合い。
普通の男子より小さい壱と女子の平均より全然小さい実紅。
…………。
『…なんだかんだ気が合ってるよね』
小動物同士って感じで。
「「合ってない!!」」
思い切りハモってるから!
「ちょっとマネしないでよ!」
「こっちのセリフだし!」
『はぁ…』
また溜め息が零れる。
まだ続ける訳?
なんか面倒くさくなって来た。
『先行って良い?良い加減遅刻するし』
呆れながら口にする。
「あっ!俺も行く~!!」
『ちょっ…!いきなり飛び付かないで!』
「だって1人で行こうとするんだもん!」
私の腕を抱きつくようにギュッと掴みながらふて腐れる様子は飼い主に置いてかれそうになってるやっぱり子犬。