君がくれたもの―LAST LOVE―
その条件とは

"あの子に最期の時が来るまで、側にいてあげてほしい"

と言うことだった。

そんなの当たり前だろ。
俺は何があっても、こいつを離さねえ。
嫌だって言っても離してやんねえ。
こいつは、ぜってぇ俺が守る。
死なせてなんかやんねえよ!

「蓮。あんた、あたしの大事な妹泣かしたら許さないわよ!?」

「泣かせますよ。何回でも。」

「…は!? あんた喧嘩売ってんの!?」

「売ってないっすよ。嬉し泣きさせてやるんです。」

「それなら、許す。」

「まあ、後はあいつの鳴き声も聞きまくりますよ。」

「「避妊はしなさいよ!?」」
声を揃える美幸さんと綾さん。

「な、何っ!?」
凄い剣幕で睨む慎太郎さん。

「まあまあ、いいじゃないの、あなた。」
困り顔で笑う美幸さん。

それからしばらく慎太郎さんは
「まだ嫁にやらん」
「俺の優花に子供が…」
とかなんとか、ブツブツ呟いていた。

そんな会話を繰り返してたら
診察が終わった優花が来た。
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