君がくれたもの―LAST LOVE―
ーそれから一週間後ー

今日は俺が入院する日。
学校が終わってから入院する。
だが、しかし。
何なんだろうか。こいつら。
隣でギャーギャーうるせえんだよ。

「ねえねえ、蓮くん。入院するってホント!?」
「どこか悪いの!?」
「大丈夫!?」
「毎日お見舞い行くからね!」
…こいつらは次から次へと…はあ。

「みんな悪いな。俺のせいで…ただ、みんなには悪いから、ここで待っててくれ」
王子様笑顔を向けると赤面するこいつら。
全く…さすが俺様。
こいつらの扱いは慣れてる。
どんな言葉を言えばこいつらが喜んで
どんな言葉を言えばこいつらを抱けるのか
俺様は全部分かってる。

だけど、あいつは違う。
俺がいくら喜ぶ言葉を言っても、あいつは普通に返してくる。
俺が一人の女に夢中になるなんて思ってなかった。
俺はあいつが好きだ。
好きでたまんねえ。
あいつだけは手離したくないんだよ。
死なせてたまるか!
あいつは俺が守る。
そう決めたんだ……

「おーい、れーーーん!」
バシッと肩を叩かれる。

「……ってーーな」
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