妖(あやかし)狩り・弐~右丸VSそはや丸~
「・・・・・・右丸・・・・・・う~ん、どんな奴だっけ」
首を捻る呉羽に、烏丸は、がく、と項垂れる。
何とまぁ、呉羽の中には、まるで印象がないようだ。
「お、お姉さん~・・・・・・。あんなに一緒に行動したのに、全然覚えてないの?」
烏丸の情けなさそうな声に、呉羽は眉間に皺を刻んで唸る。
「う~ん・・・・・・。大人しい奴・・・・・・ていう印象かなぁ。烏丸しか、印象に残ってない」
「おいらが前に出てても、外見は右丸よ?」
「そうだなぁ。いやぁ、でも何だか、烏丸のときと全然違う感じで、う~ん、右丸のときはホラ、やたら俯いてたりするから」
懸命に思い出そうとするが、頭の中に現れた右丸は、すぐに顔を伏せてしまう。
そして次の瞬間には、烏丸として明るく騒ぐのだ。
「・・・・・・印象にない。確かに外見は変わってないんだろうが、印象が違うと、こうも記憶に残らないものか」
悶々としていたそはや丸は、背後のやり取りに、内心大笑いをしていた。
「はぁ。お姉さんはさぁ、将来のこととか、考えたことあるの?」
呆れたように、烏丸は頭を抱えて首を振る。
「将来?」
「そうよぅ。ヒトの一生なんて、おいらたち妖からしたら、桜みたいなものよ? それまでに伴侶を見つけて子供を作らないといけないんじゃない。お姉さんだって、子供はともかく伴侶を得ないと、後々寂しいでしょ?」
首を捻る呉羽に、烏丸は、がく、と項垂れる。
何とまぁ、呉羽の中には、まるで印象がないようだ。
「お、お姉さん~・・・・・・。あんなに一緒に行動したのに、全然覚えてないの?」
烏丸の情けなさそうな声に、呉羽は眉間に皺を刻んで唸る。
「う~ん・・・・・・。大人しい奴・・・・・・ていう印象かなぁ。烏丸しか、印象に残ってない」
「おいらが前に出てても、外見は右丸よ?」
「そうだなぁ。いやぁ、でも何だか、烏丸のときと全然違う感じで、う~ん、右丸のときはホラ、やたら俯いてたりするから」
懸命に思い出そうとするが、頭の中に現れた右丸は、すぐに顔を伏せてしまう。
そして次の瞬間には、烏丸として明るく騒ぐのだ。
「・・・・・・印象にない。確かに外見は変わってないんだろうが、印象が違うと、こうも記憶に残らないものか」
悶々としていたそはや丸は、背後のやり取りに、内心大笑いをしていた。
「はぁ。お姉さんはさぁ、将来のこととか、考えたことあるの?」
呆れたように、烏丸は頭を抱えて首を振る。
「将来?」
「そうよぅ。ヒトの一生なんて、おいらたち妖からしたら、桜みたいなものよ? それまでに伴侶を見つけて子供を作らないといけないんじゃない。お姉さんだって、子供はともかく伴侶を得ないと、後々寂しいでしょ?」