未来Magic
いやいやいやおかしいでしょ!
いきなり明日出発って…。
どこに行くかもわからないわけだし…。
「とりあえず街」
「何そのとりあえず寝るみたいなノリ」
あ、つっこんじゃった。
まあそこはいいとして…。
「來。顔近い」
「いやだってさ、さっきから目、隠してるから」
「…うっ…それは…」
「“石になってしまう”…だろ?」
「…ッ」
…そう。
私の一族は、人間に“化け物”と言われる存在。
私たちの一族の目をみた者は、石になってしまう…。
一族の名前は知らないけど…。
「怖がるなよ」
「で…でもさ…目、見たら、石になっちゃうんだよ?」
そう言った瞬間、眼帯と手で隠していた目を來は…――。
「來ッ!」