銀の竜の蜜恋

成竜となれば、煩わしい誓約など気にせず好きに旅ができる

いずれは侯爵という位を受け継がなくてはいけないと思うが、それまでは少しで良いから時間が欲しかった

我だけの蜜人が欲しかった
世界に我だけのつがいが…つがいからしか香らないはずの匂いがこの町からする

蜜人とは文字通り、蜜のように蕩ける甘い香りがするもののことを言う

我だけの、我のつがいにはやく逢いたい

< 10 / 13 >

この作品をシェア

pagetop