forever love *


───

教室で衣装を作っているあたしたち。


と、言っても、あたしは全っ然役に立っておらず、先生にみんなにジュースでも買ってきてやれとお金をもらって近くのコンビニまで買い出しに。



──重っ。


クラス約40人分のジュースは重すぎる!!!


腕がピリピリし始めた頃、ようやく校舎内に。


「蒔田?」


うしろから声がして振り向くと、クラス委員の池内耕平くんがいた。


「あぁー池内くん!
今これみんなに持ってくとこだったの!」


と笑ってジュースの袋を見せると、ひょいと持ってくれた。


「俺持つよ。」


「あ、ごめん池内くん!
大丈夫、あたし持つよ!!!

みんなの役に立たないから買い出し行ってただけで…」


役立たずな自分が恥ずかしい…と思いながらも話すと無言であたしの手をひらいて、


「重かったでしょ。
袋のあとついてるよ。」


と言って袋を持った池内くんが歩き出したからあたしもその後ろをついていった。


急に立ち止まった池内くんが振り返ると、


「それと、耕平って呼んで!同じクラスなんだし、仲良くしてよ、あすみ!」


なんともさわやかな笑顔で言ってきた。


「あ、うん。」


さすがクラス委員だななんて思いながら返事をして、女の子のところにジュースを持っていったあと、男の子のところにもくばりに行った。

< 24 / 130 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop