無敵草食獣王子の憂鬱。真実の愛を繋ぐ強く堅い絆は風になって走ること。運命をかけたゴールはすぐそこだ!
そう、人間どもに抗議して、今までのアイツを出せ!! と叫べば。
その答えは、鞭、だった。
びしっ、とした、逆らえない痛みが、俺の尻を打ち。
痛ぇ、と後ろ脚二本で、棹立ちになったら、また、打たれた。
ちっっくしょう!!!
キサマなんて、大っ嫌いだ!!
案の定。
そいつは、俺が少しでも言うコトを聞かなかったり。
自分の思い通りにならないと、情け容赦なく鞭を使うヤツだった。
どうやら、俺サマの価値は、人間基準でもそれなりに高く。
力いっぱい、鞭を振るわれても、跡が酷く残るほどにはならなかったものの。
俺のプライドはズタボロだった。