無敵草食獣王子の憂鬱。真実の愛を繋ぐ強く堅い絆は風になって走ること。運命をかけたゴールはすぐそこだ!
俺サマの方は、ご機嫌だが、小春の方は、どうやら怒りまくってるらしい。
とうとう、肩で息をして、聞いて来た。
「じゃあ。どうしたら、私に協力してくれるのよ!」
……今度は、さっき。
兄貴の話したときとは、別な意味で泣きそうらしい。
やべ。
楽しいからって、調子に乗り過ぎたか。
そんなつもりじゃなかったんだけどな。
俺は、少しばかり反省して、妥協案って言う奴をだした。
『じゃあ、今度から。
俺サマに乗る前には、いつも。
昨日持って来た77円タイムサービスって言うヤツをくれれば、もう少しまともに走ってやる』
「77円って!
アレは、クリーム入りのプリンよ!
基本、卵と牛乳でできてるのに!
草食獣のアンタが食べたら、お腹を壊すでしょ!
それに、体調管理されているのは、私だけでなく、アンタも、なんだからね!」
あーうるせ~~
ぎゃあぎゃあ騒ぐ小春に、そういうものなのか? と尻尾をふると。
俺は、ため息交じりに言った。
『じゃ、角砂糖一個でいいや』