無敵草食獣王子の憂鬱。真実の愛を繋ぐ強く堅い絆は風になって走ること。運命をかけたゴールはすぐそこだ!
……
小春が『ききみみまがたま』……とかって言う、道具を持って来て以来。
なんとなく。
彼女が、歩み寄って来た形で『俺たち』のチームは、始まった。
……ところが……
ずしっ!
……重い!!
改めて、俺の上に乗って来た重量感!
その重さに、俺は、げんなりと耳を伏せた。
兄妹揃って、この感覚だけは、同じだ。
でも……っかしいな?
自己申告の体重は、兄貴よりも軽いはずなのに。
どうして、コイツの方が、重く感じるんだろう?
しかも!
小春は、自分なりに頑張る、と言ったはずなのに、すげぇ、下手クソだった。