無敵草食獣王子の憂鬱。真実の愛を繋ぐ強く堅い絆は風になって走ること。運命をかけたゴールはすぐそこだ!
例えば、それが。
『恋』と言うものだとしたら。
種族も、性別をも超えた『愛』だと言うのなら。
いつの間にか、好きになっていた、この心ひとつで、自分の背中に翼が生えたのかもしれない。
もう一度アイツを乗せて、走れるのならば。
この足が砕けても構わない、と思えるほどに。
足の痛みよりも、辛く、深い、胸の痛みに耐えかねて、つい。
その姿を追って探してしまうほどに、リョウのコトが愛しいのかもしれなかった。