無敵草食獣王子の憂鬱。真実の愛を繋ぐ強く堅い絆は風になって走ること。運命をかけたゴールはすぐそこだ!
勝負!
そして、本番。
俺と小春は、勝負の舞台にたった。
競馬場は、熱気と、怒号で、嵐のようにざわめいていた。
その、うるさい音に包まれて。
ゆっくりと、感覚が蘇って来る。
今までの負け続きのカタツムリじゃねぇ。
走れば勝利をモノにする『伝説の馬』の感覚だ。
それが、ペガサスなのか、ユニコーンかは、判らないが。
……俺は、走る。
そして、絶対、勝利をモノにしてやる!