君音(短編)
聞いても、返事はない。
「・・・・・だれですか?
名前ゆってくれないと、
開けようにも開けれない」
・・・・・静かだけど、
誰かが急いでふうふう、って
呼吸してるのが聞こえる。
「・・・・・・・・・・・俺だけど。」
低い男の声。
は?
俺っていわれても・・・・
でも、この声さっき
聞いたばっかのような・・・・。
「俺だって。わかんねえーの?」
少しキレてるみたいに
荒い声だった。
「いや、あのねえ・・・・・
俺、俺って言われても。
俺だけじゃあわかんないよっ!
.......オレオレ詐欺?笑」
「バカじゃねえーの!!
俺、さっきの奏だよ。」
・・・あ。
「・・・・・・・・ああ!!!
さっきのちょーむかつく
生意気男ねっ!!!
......てか、なんで
あんたがいるわけ??」