無口な彼が残業する理由 新装版

青木はゆっくりゆっくり私に近づいてきて、

優しく優しく私の顎に手を添えた。

目を細めて顔を傾けたから

それに合わせて目を閉じると、

優しく優しく、唇に触れた感触がした。

強引な丸山くんとは違う、柔らかいキス。

私を慰めてくれるような、だけど責めているようでもある、

不思議な感触がした。



青木とキスしちゃった。



さよなら、丸山くん……。

短い間だったけど、大好きでした。

愛華ちゃんと、仲良くしてね。

仕事ではこれからもよろしくね。

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