【完】君しかいらない
そしたら奏太くんが嬉しそうに、クルリと振り返った。
「D組」
「D!?ウソー、あたしと同じだぁ!」
あたしがそう言うと、フッと鼻で笑われた。
「違うよ」
「え……」
違うって、何?
「一緒ならよかったのになぁ……」
なんだか切なそうな顔をして、奏太くんはまたあたしに背を向けた。
一緒なら……?
あたしが聞き返す前に、奏太くんは歩いて行ってしまった。
あたしはその背中を見送りながら、
ポケーッとその場に突っ立っていた。
「D組」
「D!?ウソー、あたしと同じだぁ!」
あたしがそう言うと、フッと鼻で笑われた。
「違うよ」
「え……」
違うって、何?
「一緒ならよかったのになぁ……」
なんだか切なそうな顔をして、奏太くんはまたあたしに背を向けた。
一緒なら……?
あたしが聞き返す前に、奏太くんは歩いて行ってしまった。
あたしはその背中を見送りながら、
ポケーッとその場に突っ立っていた。