【完】君しかいらない
「転入生?よろしくー」


安元くんの隣にいた男の子が、ニコって笑いかけてきた。


あ、この人すごく感じがいい。


「初めまして、小中です。よろしく」


「俺、中西」


中西くんは、安元くんの友達とは思えないほど、フレンドリーで優しそう。


それに引き換え……。


相変わらず、安元くんは仏頂面。


もしかして、あたしと関わりたくないのかなぁ……。


ちょっと弱気になってると、中西くんが安元くんの肩をバシバシと叩いた。


「安元は~、照れてるだけだから!」


「はぁ!?適当なこと言うなよ……」


安元くんはますます不機嫌な顔になってる。


うわぁ……怖っ。


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