【完】君しかいらない
「嬉しいと、不機嫌になるんだよね。結構、扱い辛い」


中西くんはアハハと笑って、安元くんの肩を組む。


「嬉しいと、不機嫌!?」


「この状態で何を喜べって?」


安元くんは嫌っそーに顔をしかめる。


「小中さんみたくかわいい子がうちのクラスだなんて。安元、もっと素直になれ!」


かわいいだなんて、とんでもない!って思ってると。


「かわいいかぁ?」


安元くんが、チラッとあたしを見る。


うわ、実際にそう言われたら、やっぱり傷付くっ!


あたしは中西くんみたく、優しい人としゃべりたい。


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